「体が冷える」「肩こりや頭痛がつらい」「生理痛が強い」——そんな悩みを抱える女性に、長く寄り添ってきた漢方があります。
それが、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)。
漢方の世界では、「血(けつ)」の巡りを整え、滞りを解消する処方として古くから使われています。
今回は、桂枝茯苓丸の効果・体質との関係・美容や日常生活での活かし方について、やさしく解説します。
桂枝茯苓丸とは?

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)は、約1800年前の中国の医書『金匱要略(きんきようりゃく)』に記された伝統的な処方。
「血の巡り(血行)」を良くし、滞りを取り除くことで、体を温め、痛みや肌トラブルを和らげる作用があります。
この処方は主に女性の体の不調に使われますが、実は男性の肩こり・頭痛・肌荒れなどにも応用される、万能な漢方です。
桂枝茯苓丸に含まれる5つの生薬とその働き
桂枝茯苓丸は、以下の5種類の生薬から構成されています
| 生薬 | 主なはたらき |
|---|---|
| 桂枝(けいし) | 体を温め、血の巡りを良くする。冷えによる痛みを和らげる。 |
| 茯苓(ぶくりょう) | 余分な水分を排出し、むくみを改善。気持ちを落ち着かせる作用も。 |
| 牡丹皮(ぼたんぴ) | 炎症を鎮め、血の滞りを取り除く。生理痛やのぼせの改善に。 |
| 桃仁(とうにん) | 血行を促進し、肌のくすみや瘀血(おけつ)による症状を改善。 |
| 芍薬(しゃくやく) | 筋肉の緊張をゆるめ、痛みを和らげる。自律神経のバランスを整える。 |
これらが組み合わさることで、
「体を温めながら、滞った血を流す」=“巡る体”を取り戻す働きをします。
桂枝茯苓丸が合う人の特徴
桂枝茯苓丸が特に合いやすいのは、次のようなタイプの人です
手足は冷えるのに、顔はほてりやすい
肩こりや頭痛、腰痛が慢性的にある
生理痛が強い、経血に塊がある
顔色がくすみがち、シミ・そばかすが気になる
PMS(月経前症候群)でイライラしやすい
漢方でいうところの「**瘀血(おけつ)**タイプ」に該当します。
瘀血とは、血液の巡りが悪くなり、体の隅々まで栄養や熱が届かなくなっている状態のこと。
桂枝茯苓丸は、この“滞り”をやさしく解きほぐす漢方です。
桂枝茯苓丸の主な効果・効能
現代の医学的な効能としては、以下のような症状に用いられます。
月経異常(月経痛、月経不順、PMS)
更年期障害(のぼせ、ほてり、イライラ)
冷え性・肩こり・腰痛
にきび・しみ・肌荒れ
打撲・慢性頭痛・のぼせ
血流が改善されることで、体温が上がり、肌や髪の血色も良くなります。
つまり、美容と健康の両面からサポートしてくれる処方なのです。
桂枝茯苓丸と美容の関係
漢方の世界では、「血の流れが美をつくる」といわれます。
血の巡りが良ければ、肌のターンオーバーも正常化し、ツヤや透明感が生まれます。
桂枝茯苓丸は、
肌のくすみやシミを防ぐ
生理周期に伴う肌荒れをやわらげる
顔色を明るくする
といった内側からの美肌効果が期待できます。
また、ホルモンバランスの乱れを穏やかに整えることで、
「心が安定して表情がやわらぐ」と感じる女性も少なくありません。
桂枝茯苓丸を服用する際の注意点
桂枝茯苓丸は比較的穏やかな漢方ですが、以下の点に注意しましょう。
妊娠中の服用は避ける(子宮収縮を促す可能性あり)
のぼせやすい人、体力の少ない人には合わない場合がある
体調に合っていないと、動悸や発汗などの副作用が出ることも
自己判断ではなく、薬剤師・医師・漢方専門家に体質を相談したうえで服用するのが安心です。
まとめ:桂枝茯苓丸は「滞りを流して、女性を軽くする漢方」

桂枝茯苓丸は、冷えや生理痛、くすみなど、
「なんとなく重い」「体がめぐっていない」と感じる女性の味方。
血の流れが整えば、体だけでなく、心も軽くなります。
それはまるで、止まっていた川が再び流れ出すように。
“滞りを流す”という小さな変化が、あなたの体と心をやさしく整え、
自然な美しさを取り戻すきっかけになるでしょう。
またこちらの記事で桂枝茯苓丸と当帰芍薬散の違いを紹介していますのでぜひ参考にしてください。







