はじめに
強烈な夏の紫外線は肌の炎症や乾燥、シミ・くすみの原因となり、肌の老化を加速させます。多くの方が外側のスキンケアに注力しますが、実は体の内側から整えることも美肌キープには欠かせません。
漢方は体質に合わせて選ぶことで、紫外線ダメージを受けた肌の修復力を高め、健康的で美しい肌へ導く力があります。
この記事では、気虚（ききょ）、気滞（きたい）、血虚（けっきょ）、淤血（おけつ）、陰虚（いんきょ）、痰湿（たんしつ）の6つの体質タイプ別におすすめの漢方とケア方法を詳しく解説します。
あなたの体質チェックで分かる6つのタイプ
以下の質問に当てはまる項目が多い体質タイプを確認しましょう。
| 質問 | 気虚タイプ | 気滞タイプ | 血虚タイプ | 淤血タイプ | 陰虚タイプ | 痰湿タイプ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 疲れやすく、元気が出にくい | ✔ | |||||
| イライラやストレスで気分が滞っている感じがする | ✔ | |||||
| 肌が乾燥し、血色が悪い | ✔ | |||||
| 冷えや血行不良があり、肌のくすみが気になる | ✔ | |||||
| のぼせやほてり、口の渇きを感じる | ✔ | |||||
| 肌がべたつきやすく、むくみや吹き出物が出やすい | ✔ |
6つの体質別おすすめ漢方とケア法
1. 気虚（ききょ）体質
特徴：体内のエネルギーが不足し、疲労感や免疫力低下を感じやすい。肌のバリア機能も弱く、紫外線ダメージの回復が遅れがち。
おすすめ漢方：補中益気湯（ほちゅうえっきとう）
エネルギーを補い、免疫力を高めることで肌の修復力を促進します。
ケアポイント：質の良い睡眠とバランスの取れた食事を心がけ、無理せず休息を取りましょう。
2. 気滞（きたい）体質
特徴：ストレスや緊張による「気」の流れの停滞で、イライラや肌の不調が起こりやすい。
おすすめ漢方：柴胡疎肝湯（さいこそかんとう）
気の巡りを改善し、ストレス緩和や肌荒れを防ぎます。
ケアポイント：適度な運動や深呼吸、リラックス法を取り入れて気の流れを促進しましょう。
3. 血虚（けっきょ）体質
特徴：血が不足しやすく、肌の乾燥や血色の悪さを感じる。爪や髪も弱くなりがち。
おすすめ漢方：四物湯（しもつとう）
血を補い、肌の潤いとツヤを回復させます。
ケアポイント：鉄分やビタミンB群を豊富に含む食事を積極的に摂りましょう。
4. 淤血（おけつ）体質
特徴：血行不良で肌がくすみやすく、冷えや痛みを感じることも。紫外線後の肌回復が遅れる場合も。
おすすめ漢方：当帰芍薬散（とうきしゃくやくさん）
血行を促進し、透明感のある肌を目指します。
ケアポイント：温かい飲み物や軽いストレッチで血流改善を心がけましょう。
5. 陰虚（いんきょ）体質
特徴：体内の潤い（水分）が不足し、乾燥肌やのぼせ、ほてりを感じる。
おすすめ漢方：麦味参顆粒（ばくみさんかりゅう）
体の潤いを補い、乾燥とほてりを和らげます。
ケアポイント：しっかり保湿し、カフェインや辛い食べ物は控えめに。
6. 痰湿（たんしつ）体質
特徴：体内に余分な水分や老廃物が停滞しやすく、肌のべたつきやむくみ、吹き出物ができやすい。
おすすめ漢方：半夏厚朴湯（はんげこうぼくとう）
水分代謝を促し、肌トラブルを減らします。
ケアポイント：脂っこい食事や甘いものを控え、適度な運動を取り入れましょう。
漢方を取り入れる際の注意点とポイント
専門の漢方医や薬剤師に相談して体質に合う漢方を選びましょう。
漢方は即効性よりも継続的な服用で体質改善を目指します。
スキンケアや紫外線対策、生活習慣の改善と合わせて行うことで効果がアップします。
まとめ
紫外線ダメージを受けた肌は、体質に合った漢方で内側からしっかりケアすることが美肌の秘訣です。
6つの体質タイプを理解し、自分に合った漢方を取り入れて、健やかで透明感のある肌を目指しましょう。
毎日の積み重ねが未来の肌をつくります。漢方と共に、美しく健康な肌を手に入れてください。
